グループホームの理念1

地域社会で生きていくためのアドバイスとプログラムを実施

これから一人暮らしや自立を考えている障がいを持つ人、あるいは一人暮らしに近いアパート生活を始めたばかりで様々な問題にぶつかり悩みを抱えている方の疑問や不安を解消できるよう、地域社会ですでに長い期間一人暮らし生活を行っている重度の身体障がいを抱えた先輩がリーダーとなって自立生活プログラムやピアカウンセリングを行っています。

実際に生活していく上で必要な知識と技術を身に付けるトレーニングを行うだけでなく、地域に密着して同じ状況を戦っている仲間同士でサポートをし合い精神的なケアを行います。

障害者グループホームの介護によって障がいを持つ人の自立を支援

障がいのない人が病気や高齢で身体を思うように動かせなくなった時、それでも自分の自由に生きたい、いろいろなことに挑戦したいと思うのはごくごく普通のことです。そしてそれは障がいを持つ人であっても変わりません。重度の障がいがあるからといって介護施設に入所し決められた生活だけをこなし、自由な時間や外出の時間などを縛られる必要はないのです。障害者グループホームで介護施設として運営していますが一般的な介護施設とは違い、ほぼ一人暮らしに近い形でのアパート生活を送ってもらっています。

もちろん重度の障がいを持つ人の受け入れもしています。施設は2DKアパートの一室なので他人との共同生活ではなく、完全にプライベートな空間です。このグループホームでは利用者さん一人一人にスタッフが寄り添い、一対一のコミュニケーションを行うことによって的確に希望に近づけたいと思っています。すべてを指導・管理するのではなく利用者さん主体の介助を心がけています。

自立生活プログラムを通して地域生活のトレーニング

入居が決まったら、障がいを抱える人が地域で自立した生活を送っていくためにはどうしたらいいのかをトレーニングする自立生活プログラムを開催しています。重度の身体障がいがあっても様々な壁を乗り越えていくためにどうしたらいいのか、すでに地元で一人暮らし生活をされている先輩の障がいを持つ方がリーダーとなって技術や知識を伝えていきます。

住む家の問題から始まり、生活をしていく上で介助者はどうなるのか、生活費はどこから捻出したらいいのか、どんな制度が利用できるのか、そして掃除や洗濯はどうしたらいいのかなど、実際の暮らしを通しての経験から先輩障がい者の話を聞けるので大変参考になります。話を聞いて「これなら自分でもできるかもしれない」と思うようなことがあれば、どんどんチャレンジしてください。できないことがあったとしても、スタッフや先輩たちがしっかりとサポートをしています。

ピアカウンセリングで精神的なサポートもいたします

入居した人、一人暮らしに近いアパート生活を始めた障がいを持つ人の精神的なサポートをするため、ピア・カウンセリングも行っています。ピア・カウンセリングの「ピア」とは仲間という意味であり、これは同じ背景を持つ障がい者が対等な立場で話を聞き合い、安心感や快さの中から自己信頼を取り戻していくための方法になります。障がいを持ちながら一人暮らしに近いアパート生活をし地域社会で生きていくのはとても大変なことです。

生活の中で起こる不便なことや悲しいことや腹が立つこと、そして差別の目などを一番わかってくれる、そんな同じ経験をしている障がいを持つ人同士で自身の想いを吐き出し、そして話を聞くことで楽になること、自信を取り戻すこと、それがピア・カウンセリングの目的の一つです。地域生活をしていく中で困ったことや悲しいことがあったとき、なんでも吐き出せる場所として活用していけます。